サプライチェーン・マネジメント

ベネッセコーポレーションでは、品質・価格・納期のみならず、環境や人権・労働などの社会側面にも配慮した、責任ある調達活動を推進しています。また、調達に関する考え方を「調達基本方針」に定め、サプライチェーン全体のサステナブルな社会の実現に向けて、パートナー企業の皆さまと共に取り組んでいます。

調達基本方針

(ベネッセコーポレーション)

■ベネッセコーポレーションでは、グループの企業理念(Benesse=よく生きる)と行動指針人権方針環境方針に基づいて事業活動を展開しています。安心・安全で高品質な商品・サービスを提供できるサプライチェーンを、パートナー企業の皆さまと協働で構築してまいります。

■ベネッセコーポレーションでは、事業活動における影響が広範囲であることを常に意識し、社会的責任経営を推進しています。パートナー企業の皆さまと共に、国際的な法令やガイドラインを遵守し、倫理的な行動を徹底してまいります。

  1. 私たちは、公正・公平な調達取引を推進します。
  2. 私たちは、安心・安全を重視した商品を提供し続けます。
  3. 私たちは、サプライチェーンにおける情報管理とセキュリティの徹底に取り組みます。
  4. 私たちは、常にお客さまの期待を上回る品質の商品やサービスを追求し続けます。
  5. 私たちは、環境負荷を軽減したサプライチェーンの構築と、 人権を尊重した行動、労働安全衛生への配慮に努めます。
  6. 私たちは、信頼関係に基づき、共に成長・発展できるパートナーシップを構築します。

サプライチェーン・マネジメント推進体制

(ベネッセコーポレーション)

サプライチェーンマネジメントの担当領域

ベネッセコーポレーションにおける、製品・商品サービスの提供および販売活動に必要となる、原材料・部品調達から、製造、在庫管理、配送まで一連のサプライチェーンを構築する領域を、オペレーショントランスフォーメーション本部・SCM部が主管部門として担当しています。

推進体制

主管部門であるSCM部を中心に、ベネッセコーポレーションの「購買管理規程」「権限規程」に基づき、推進しています。

●「購買管理規程」
ベネッセコーポレーションにおけるすべての購買業務の基本、取引先管理、購買業務の手続きなどを定めており、的確で公正な管理と運用を図り、経営効率の向上を推進しています。
●「権限規程」
権限規程に基づく決裁によって、以下の内容などを決定しています。
  • ・全社の資材購入、製造委託、配送、在庫管理に対する方針
  • ・取引における購買区分、購買方法
  • ・購買取引先、取引条件、価格等

バリューチェーン委員会

経営層とオペレーショントランスフォーメーション本部で、事業戦略を踏まえた中長期の視点で、バリューチェーンの重点課題について、リスク分析を踏まえた重点テーマを選定のうえ、検討を行っています。

【重点テーマ例】

  • ・感染症・自然災害リスクに対するBCP
  • ・サステナビリティの推進(環境配慮素材への切替、リサイクル推進など) など

≪推進体制図≫

推進体制図

社会倫理的な観点による監査

ベネッセグループでは、商品を製造委託先工場で製造しています。
海外における製造委託先工場の主要な所在国は、中国、ベトナムなどです。
定期的な監査を通じて、製造委託先工場における環境や労働慣行状況を確認するとともに、サステナビリティを意識した調達行動の尊重を求めています。

≪定期監査のPDCA(例:海外での製造)≫

取引先とのステークホルダーエンゲージメント

ベネッセのサプライチェーンで行っている社会倫理的な観点による監査では、人権デュー・デリジェンスにおいて重要課題となっている児童労働や、虐待、ハラスメントなどを含む非人道的な扱いがないかについて最重点項目として確認するとともに、ベネッセグループの人権方針の周知を行い、人権尊重の啓発を行っています。2022年度からは毎年、中国の生産工場の経営者を集め、上記の重要課題や環境配慮などを含めた生産現場での健全なサプライチェーン構築の重要性について説明し、意見交換を行っています。今後も全メーカーとの意見交換を行う定例会を継続して実施予定です。また、国内の工場においても同様の意見交換を行っています。

中国語が表示されたプレゼンテーションの様子
会議の様子

これらのステークホルダーエンゲージメントを通じて、改善すべき点が見つかった場合には、生産工場と協働して改善を進めています。これまでに以下のような改善を行っています。

  • ・非常灯の点検・設置
  • ・避難経路の明示
  • ・専用マスクの着用
  • ・追加の健康診断の実施
  • ・計画的な発注による生産の平準化 など

主な取り組み

(ベネッセコーポレーション)

公正・公平な調達取引

「ベネッセグループ リスクマネジメント・コンプライアンス規程」において、「公正な取引、公正な競争に関する法令の遵守」を定めており、ベネッセコーポレーションの「購買管理規程」と「SCM領域購買管理要領」に基づく取引により、公正・公平を担保しています。

安心・安全の最優先

ベネッセコーポレーションの「商品安全ポリシー」を踏まえ、紙および教具・玩具の原材料の調達基準、製造における製品の安全基準を定め、特に、環境影響のある素材の使用禁止を厳格に規定し、検査体制を整えています。

●ベネッセコーポレーションの商品安全への取り組み

  1. 原材料の把握の徹底をします
  2. 環境や人体によくない物質を制限します
  3. 使用シーンを想像し、事故の防止に努めます
  4. 第三者チェックも行います
  5. ベネッセコーポレーション、関係会社が一体で改善に取り組みます

情報管理の徹底

委託先の皆さまが安全に業務を遂行できるよう、ベネッセコーポレーションの「個人情報保護方針」および「個人情報委託先管理ガイドライン」に基づき、取り扱う情報を徹底して管理したうえで運用をすると共に、年に1回、委託先企業での情報管理の実施状況を確認し、課題を発見・改善する重要なプロセスとして「委託先監査」を実施しています。

環境負荷の軽減

ベネッセグループの環境方針に基づき、すべての過程において、環境に配慮したサプライチェーンになるよう、調達・物流の観点から一貫して取り組んでいます。無駄の少ない製品仕様、環境に配慮した調達の推進、製作数の精度向上などの活動を推進しています。また、環境への取り組みの評価や効率的な配送方法など、取引先企業と協働して取り組んでいます。
主力の物流拠点であるベネッセ・ロジスティクス・センターではCO2削減活動に取り組んでいます。

人権の尊重・労働安全衛生への配慮

●ベネッセグループは、「国連グローバルコンパクト」の支持を宣言しています。

  • ・グローバルコンパクトの観点を踏まえた工場監査を、海外の調達先を中心に定期的に実施しています。
  • ・教具玩具の生産委託工場とのサプライヤーミーティングを実施し、方針理解や実践を促進しています。

●ベネッセグループ人権方針を踏まえた「人権アセスメント」を実施しています。

  • ・調達業務に携わる社員一人ひとりが人権を尊重し日々の業務を健全に遂行していることを、継続的に確認しています。

●持続可能な物流の実現に向けた自主的な活動として、国土交通省・経済産業省・農林水産省が提唱する「ホワイト物流」推進運動の趣旨に賛同し、「ホワイト物流」推進運動事務局に自主行動宣言を提出しています。

「ホワイト物流」推進運動ロゴ

取引先企業とのパートナーシップ

サプライチェーン全体の共存共栄と新たな価値創造、下請業者との望ましい取引慣行により、強固で持続可能なパートナーシップを構築をするために、「パートナーシップ構築宣言」を行っております。

最終更新日:2024年07月17日